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幻の黒赤 FACTORY900 FA-214


果たしてこれが何本目になるのか数えるのも面倒になってきたメガネ紹介です。実はこれの前に何本も買っていたりつい昨日もまた買ってたりするのですが、記事に書き起こすスピードがまちまちなため色々と前後してしまっています。

今回ご紹介するめがねはFACTORY900よりFA-214です。キリっと引き締まったレンズシェイプと鮮やかなレッドカラーの組み合わせが目を引く、一風変わったモデルとなっています。今回はグレーのカラーレンズ入れることでサングラスっぽい仕上げにしてみました。


3月の半ばにTOKYO BASE(渋谷にある直営店)にてイベントが行われているとの情報を聞きつけてソッコーで飛んでいきました。そちらで購入したのがFA-214だったというわけであります。イベントの軽いレポも載せましたのでこちらもどうぞ。

変態メガネ好きを自称してきたものの、その代表格でもあるFACTORY900にはこれまで手を出してきませんでした。形はどれも格好いいのですが、いま一つ惹かれるカラーリングのものに出会えなかったためにどうしても購入にいたらなかったというのが正直なところだったんです。

今回ようやくお目当ての色が見つかったので念願叶ってお出迎えすることとなりました。これでようやく堂々と変態メガネ紳士を名乗れそうです。

FACTORY900

2000年の発足以降、挑戦的なデザインのフレームを出し続けてきたFACTORY900は、メガネ界隈では知らない人はいないほどの知名度を誇るブランドです。

FACTORY900が有名なのも一目見ただけでわかるほどの独特なフレーム造形がゆえです。他では絶対に見られない奇抜なフレームデザインと、それを可能にしてしまう加工技術の高さこそがFACTORY900の凄さなのです。

技術あってこそのデザインなのですが、予想だにしない形のモデルを出してきたりとその発想力の高さには脱帽します。しかもただバカみたいに派手って訳ではなく、掛けてみると意外と顔になじむものが多いのもまた事実。ハマると抜け出せない魔力を秘めているのです。
公式Facebookより
また昨年は高級車ブランドのLEXUSとのコラボメガネを発表したことでも話題になりました。メガネ界ではかなりの地位を獲得しているFACTORY900といえども、あのLEXUSとコラボすることになるなんて誰も予想できなかったでしょう。発足20周年も近いことですし、今後の動向も要チェックであります。

デザインが凄い

FACTORY900のすごさと言えばもちろんデザイン性の高さでしょう。いわゆる普通のメガネも作ってはいるのですが、FACTORY900といえば立体的なフレームこそが"らしさ"を放っているように思います。メガネという概念をぶち壊しにかかってるフレームがたくさんあるのでぜひこちらから見てみてください。

またFACTORY900のフレームはただ色使いが派手ってだけではありません。地味な単色のフレームも数多くリリースしており、色というよりもむしろ形状的な面で他のブランドを大きく引き離しています。

FA-235 リムがレンズを横切る大胆な設計 正直見づらい
FA-370 極太で独特な形状のブロウフレーム 通称"兜"
一例として、2018年秋モデルを2本ご紹介いたします。いずれもFACTORY900の最新モデル(2019年春時点)で、わたしが次に買うメガネとして個人的に狙っているものでもあります。(画像はいずれも公式サイトより)

こんなに変わったメガネなんてそうそうお目にかかれないかと思います。と言いますかFACTORY900以外でここまで迫力のあるフレームなんてほとんど思いつきません。これこそがFACTORY900の真髄と言えましょう。

加工技術が凄い

そしてそのすごさは見た目だけにとどまらず、技術面でも突出しています。樹脂製のメガネといいますとその材料によって大きく2タイプに分けることができます。

FACTORY900はその代表的な素材の1つであるアセテートを用いて、世界でも類を見ない油圧プレス製法によって独自の加工を行うことで三次元的な造形を可能にしているのです。

この凄まじさは実際に見ないとわかりませんし、メガネにあまり詳しくない方からすれば見たところでよくわからないというのが正直なところでしょうからこの感動は伝わらないかもしれません。ただとにかくすごいんです。

そもそもアセテート生地というのは板状に生産されているものでして、そこまで厚みがあるものではありません。その板材をもとにして切削・磨きを行うことでフレームを作り上げていくので、板材の厚みを超える立体感を作り出すことは非常に難しいと言われています。

「いやいや、何枚か積み重ねてからくり抜けばいいのでは?」と思われた方もいらっしゃるでしょう。ただ生地を重ねるとなるとどうしても継ぎ目ができてしまい美しく仕上がらないんです。無地であればごまかしも効きましょうが、模様の入ったものだと途切れ途切れとなり、いびつな見た目になってしまいます。

その点FACTORY900のプレス加工だと前後の立体感があるフロントパーツでも1枚の板材から作りあがるので、違和感が一切ありません。兎にも角にもすごいんです(n回目)

Col. 259について

さてモデルの詳細に移る前に、今回の主題でもある黒赤カラーについて少しだけお話します。259番はレッドブラックの2種類の生地を貼り合わせた構造になっています。クリアのレッドとブラック(スモーク?)をベースとして、それぞれの層にラメ感のある模様が入っているのが特徴的です。

透明な部分がメインとなってはいますが光は透過しにくい構造です。214は全体的に厚めな仕上がりですので、クリア生地特有のキラキラとした発色はあまり見られません。


画像のように一部生地が薄くなっているような部分ではキラッとすることもありますが、どちらかというと生地が厚いことによって生地内部の模様が重なっていることが強調され、奥行きを感じられるような仕上がりになっています。

こちらのカラーを採用したモデルは過去に5種類だけしか発売されておらず、FA-214はその一つです(他はFA-097FA-241FA-300FA-320)。

またこの259番カラーは既に廃色となっておりまして、使用されるアセテート生地(のFACTORY900在庫)が無いんです。正確に言うと、生地の生産自体は続いているようなのですが、仕入れ単位があまりにデカすぎて採算がとれそうにないんだとか。

FACTORY900としてはこちらの生地を用いたフレームを今後販売するつもりは一切ないようですので、現状では割とマジで幻レベルのカラーなんです。


先月TOKYO BASEのイベントにお邪魔したのもこの259番の売れ残りが出てきたりしないかと期待してのものでした。実際のところはFA-214だけでなくイベント限定としてFA-300も販売されていたのですが、FA-214がただ店の奥に眠っていたデッドストックだったのに対して、FA-300はイベント商品とのことで定価より13,000円ほど高くなっていました。

どちらのモデルにしたって1点限りの在庫ってことは変わりないので、なんでFA-214だけ普通に売ってくれたのかいまだにわかってないのですが、まあ安く済むに越したことはありません。ちなみにお値段は37,800円(税込み)、即決でした。

FA-214


こちらは2008年に発表されたモデルで、当時8色展開で販売されていました。今回購入したレッドに勝るとも劣らないド派手さのピンク迷彩なんてカラバリもあったりとかなり攻めてます。

10年も前のモデルですので当たり前なのですが、とっくに生産終了となっている型番になります。また前述の通りこの特徴的なレッドカラー自体が何年も前の時点で廃色扱いとなっているものなので、ディスコン×廃色という具合に今となっては新品購入はレアかと思います。


今回の記事では久々に白背景を持ち出してきました。真っ白な背景でこうやっていると、どうしても商品画像を撮っているような気分になってきます。

あと撮ってて初めて気が付いたのですが、このメガネ真正面から見るとそこはかとないウルトラマン感がありませんか。なんか若干間抜けに見えてきました...

レンズ周り


実のところを言うと、FA-214FACTORY900の中では地味な方なんです。カラーリングにだけ注目すると真っ赤なのは確かに派手なのですが、フレーム造形という点で見るとそこまで突出して目立っているものでもないのです。

FACTORY900特有のうねるような曲線も、クチバシのごとく前に突き出したブリッジもありません。かといってFA-300のようにゴーグルのような存在感がそこまで強い訳でもなく、前後の立体感もいま一つといたって普通のメガネなのです。もちろん、世間一般的には十分変なメガネとして認識されるでしょうが...


レンズに対してブリッジが若干前に出ていたり、レンズの端がフレームから浮いているいわゆるフローティングと呼ばれる構造になっていたりと注意深く観察すればこだわりが見て取れるのですが、一瞥した程度ではわかりづらい細かな造形にとどまっています。

今回は屈折率がそこまで高くない球面レンズにしたためイマイチなのですが、薄型/超薄型の非球面レンズを入れればここの隙間がより大きくなって浮いてる感が増すかと思います。

ただ今回はカラーレンズでなおかつコバを鏡面仕上げにしているため、レンズに厚みがあることでかえってレンズ側面の発色が際立つので、存在感が出せてこれはこれでよかったと思ってます。


傍から見るとちょっとわかりづらいですが、リムの奥行きが意外とあってレンズとの距離があります。ヨロイの内側を見てもらうとわかるように指の関節1つ分ほどの前後感があります。

これを初めて見た友人からは
「花粉用のメガネ?」
と言われたほどです。よくよく考えてみるとかなり似てるなぁと思って実際に比べて見たのですが、案外花粉メガネの方が目の周りをがっつり覆う感じでした。


ほら、花粉メガネの方がよっぽどフードがデカいでしょ?
2つのメガネのゴーグル度合に関して

花粉メガネ≫FA-214

よってFA-214は何の変哲もない普通のメガネ

ポイントは切れ目

そこまでぱっとしないこのモデルの特徴をあえて挙げるとするならば、やはりヒンジ付近の切れ目でしょう。FACTORY900のフレームはそのほとんどがブリッジからリム、テンプル・モダンへのラインがなめらかに繋げられています。ただFA-214ではその流線形をあえて途切れさせることでアクセントとして仕上げているのです。


これは公式にも言われていることでして、やはりこの不自然な切れ目があることで他とは違う見栄えになっているように実感しています。人の顔って大抵は斜めから見ることになるので、真正面よりもむしろここら辺の方が目が行くんですよね。

ヨロイが平坦でかつ面積の広い仕上がりになっていることもあって存在感が強く若干ののっぺり感が否めないのですが、ここの隙間から肌や髪が露出することで単調にならずにメリハリがついてくれています。

ぱっと見ただけじゃ気づきにくいちょっとした部分のこだわりってなんかいいですよね。明らかに変なメガネばっか買ってる奴が何言っとんねんって感じですが。わたしがFACTORY900に惹かれたのも、すべてのモデルに明確なこだわりやコンセプトがあるからってのが大きいです。

終わり

 

記事更新のモチベーションの波が荒れまくりで、たかがメガネの紹介記事に二月もかかってしまいました。遊びのブログなので問題はないのですが、もう少し頻繁に書けたらと思います。

あと実はこれを買った直後にもう1本FACTORY900のフレームを購入しているんですよね。そちらに関してもまた近いうちに載せます。とか言ってる間にまた次のを買い足すことになってそうですが...

またお会いしましょう。

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